救急科(ER)ブログ

抄読会を行いました

2019.04.12   淺野祥孝
3月25日(月)に抄読会を行いました。
浅野がuptodateのインフルエンザ「予防接種」、「診断」、「治療」をまとめました。

「予防接種」
・6か月以上のすべての人にうったほうがいい。米国予防接種諮問委員会(ACIP)
・インフルエンザワクチンは罹病機会を減らす。機会損失を減らす。重症度を下げ、入院率を下げる。
・広範囲のこどもの予防接種には集団免疫効果があり、予防接種を受けていない個人の罹病機会を減らす。
・抗原の一致率が低いと効果は下がる。米国データによると2004から 2005年のインフルエンザシーズン, 抗原一致率は5%。2006から2007年のシーズンは抗原一致率が 91%。それぞれ効果は、10%と52%であった。
・予防接種は死亡率を下げる。41 % (95% CI 13 to 60%)。以前にワクチンをうけたことがある場合、死亡率は75% (95% CI 31 to 91 %)下がるが、初めての予防接種である場合、死亡率は9% (95% CI 0 to 59 %)下がるのみである。

「診断」
・迅速抗原検査は感度が低いため、あくまでもスクリーニング。入院患者にはPCRもしくは迅速分子分析をすべき。
・迅速抗原検査の感度は 62 % (95% CI 58-67%) で、特異度は98% (95% CI 98-99%)
・感度は成人では小児より低く (54 versus 67%)、インフルエンザAでインフルエンザBより高い(65 versus 52%)。
・咳 (odds ratio [OR] 6.7, 95% CI 1.4-34.1)と熱 (OR 3.1, 95% CI 1.4-8.0))が唯一のPCR陽性と結びつく症状。

「治療」
・症状の継続期間を0.5~3日短くする。
・効果があるのは発熱後24~30時間以内。
・2日以上経過しての治療開始に効果はない印象。
・重症度、合併症発生率、入院期間、死亡率に対して抗ウイルス薬が良いことをするかは不明。
・抗ウイルス薬を用いるべき患者は、重篤な病気に罹患している患者、合併症のハイリスク患者。

健康な人は、1予防接種は必ず毎年受けて、2インフルエンザ流行シーズンに発熱したら、
3インフルエンザと考えて、検査せずに、家で寝ておく、4解熱して2日経ったら復帰する。
迅速検査しない、治療薬使わない、狂騒曲にのらない!、が正しいか???
(個人的見解)